カナダ生活

トロントとバンクーバー、留学するならどっちの都市がおすすめ?

こんにちは。今回のブログではカナダ留学前あるあるの悩み「トロントVSバンクーバー論争」について語っていきたいと思います。

両都市の違いについて比較していきます。

悩んでいる人
  • カナダ留学、トロントとバンクーバーどっちに滞在するか迷っている
  • 留学エージェントはバンクーバーの学校ばかり勧めてくるけど他の選択肢も検討したい
  • てかモントリオール留学ってどうなの?

この記事ではこんな疑問にお答えします。

著者の経歴

  • 2021年9月~2022年5月、大学を休学してトロントでCo-op留学
  • 現在はシンガポールに滞在中
  • 留学エージェントで働いた経験あり

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トロントvsバンクーバー①街の規模感

まずは街の規模感について

トロントはカナダ最大の都市と言われてて、都市部の人口は約290万人です。一方のバンクーバーはカナダの西の都。カナディアンロッキーの真横に位置する都市で都市部の人口は約65万人

ちなみに東京23区の人口は1000万人で、私が今住んでいるシンガポールの人口は500万人ほど。

トロントはカナダでは最大の都市ですが、街のサイズ感でいうと日本の大きめの地方中心都市くらいと考えるのが妥当でしょう。横浜よりも少し小さいくらいです。実際来てみるとこの感覚に納得する人は多いのではないでしょうか。

オンタリオ湖のほとりに位置し、自然も豊かです。

バンクーバーに関しては単純に人口だけで見ると相模原市と同じくらいの規模です。ただとにかく土地が広大で、むき出しの自然がダウンタウンから比較的近いところにあるので、のびのびと開放的に生活できます。

次にエンタメ事情。トロントはカナダ最大の都市。メジャーリーグ、アイスホッケー、NBAの三大Mリーグが見れます。

トロントブルージェイズには菊池雄星やゲレーロ.Jr などスター揃い。NBAのトロントラプターズには日本人の渡邊雄太選手が所属します。

アイスホッケーのメープルリーフスもファンの熱量がホッケー界ナンバーワンと言われてます。スポーツ観戦が好きならトロントおすすめです。

その一方でスポーツをやるならバンクーバー。ダウンタウンのすぐ近くでスキーが出来たり、夏にはキャッチボールやウォータースポーツなどのアクティビティが盛んです。

トロントVSバンクーバー②気候

何気にこれ、一番くらい重要です。1年間滞在するなら絶対に確認してほしいポイント。

人間は結構単純で、その日の気分は天候とかに思った以上に影響されます。長い留学生活でどちらが快適に過ごせるかはよく考えてくださいね。

まず夏の気候。これはトロントもバンクーバーも最高です。カナダの夏は涼しくカラっとしていて過ごしやすいので有名です。存分に楽しんじゃいましょう。

問題は。どちらの街も特有の問題を抱えています。

まずはバンクーバー。レインクーバーともいわれるだけあり、冬場は雨期です。基本的にずっとどんよりとした天気です。気温が3℃~8℃くらいで安定し、カナダの都市にしては暖かいのが救い。

続いてトロント。こちらはカナダのイメージ通りガッツリ寒いです。-10℃は当たり前。寒い日は-20℃もいきます。さすがに-30度まではトロントはいきませんが、それでも寒いです。

トロントは晴れてる日がほとんどなのは良いです。慣れてくると-10℃でも太陽の日差しがあれば「あ、今日は暖かいな」とか思うようになります(トロントは日本よりも日差しが強いです)。一方で太陽のない夜は地獄。直射日光の有無で体感気温は大きく変わります

個人的には-10℃の晴れの日よりも、3℃くらいで冷たい雨が降っている日の方が服が濡れるので寒く感じました。

トロントVSバンクーバー③治安

一般的にカナダの都市の治安は良いと言われています。

ただアメリカの隣ということもあり銃の発砲事件もそれなりに起きます。またマリファナが合法なのもあり、街でラリっている人たちも多いです。ホームレスも結構見かけます。

そのためカナダ治安良い説は個人的にはそこまで信頼していません

「欧米の中で治安が良い」といわれたらそうなのかもしれません。

トロントとバンクーバーを比較しますと、一般的にはトロントの方が治安が良いと言われています。

その理由の一つが冬の厳しさにあります。バンクーバーの方が冬場が暖かく、その結果ホームレスにとっても過ごしやすい街、というのもありホームレスの数はバンクーバーの方が多いです。またヘースティングズストリートというダウンタウンのすぐ横にスラム街があるのもバンクーバーです。

トロントにも治安の悪い場所はあって、それがJane&Finchというエリアです。ただこちらはダウンタウンから地下鉄とバスを乗り継いて1時間以上かかる場所なので日常生活で行くことはまずありません。

Sherbourneと呼ばれるダウンタウンのすぐ近くの地下鉄駅もやや治安が悪く、今年の春にインド人留学生の銃殺事件がありました。またトロントの中心のヤング駅では先日線路への突き落とし事件もありました。

これだけ書くとトロントも大概ですね。

しかし一般的にトロントは治安が良いとされていて、イギリスのザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が発表する『Safe Cities Index』(世界の都市安全性指数ランキング)では世界2位でしたw

ちなみに東京はこのランキングで5位。

ランキングがいかに当てにならないかをつくづく考えさせられます。

トロントVSバンクーバー④観光地

まずはトロント。観光スポットはオンタリオ湖畔のトロントアイランドやCNタワー、セントローレンスマーケット、チャイナタウンにトロント大学周辺などがザっと挙げられます。トロント大学はキャンパスという概念が薄く、街の中の至る所に建物が散らばって点在しています。どの建物もおしゃれで目立ちます。

あとはカサロマやオンタリオ博物館、ディスティラリー・ディストリクトなどがあります。郊外のスカボローの崖も個人的にとてもおすすめ。

観光地の数は豊富です。

またトロントは他の都市に比較的行きやすいのも良いです。ナイアガラ、オタワ、モントリオールなどのカナダの主要都市に列車の乗り換え無しで一本で接続できます(ただし時間はそれなりにかかる)

なので他の都市を旅行する際の拠点としてもおすすめ。

一方でバンクーバーはイングリッシュベイやギャスタウンが有名。カナダプレイスから見えるダウンタウンも綺麗。少し足を伸ばせばノースバンクーバーにも行けます。

バンクーバーから行ける他の都市として花の都ビクトリアがあります。こちらの州議事堂は大変有名で一見の価値あり。またブッチャート・ガーデンなども有名です。

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トロントVSバンクーバー⑤住みやすさ

これは人によって意見が分かれるでしょう。都会のトロントが良いという人もいれば自然が豊かなバンクーバーが好きな人もいると思います。

ただ大前提としてトロントは東京やシンガポールなどに比べると規模が小さく自然も豊かです。

日本人は忘れがちですが東京はロンドンやニューヨークと肩を並べる世界都市です。そのため東京基準で考えると世界のほとんどの街は小さく感じるでしょう。それを考慮した上で考えていただければと思います。

トロントやバンクーバーに共通するメリットとして人が多すぎないところにあると思います。

電車やバスは座れるのが当たり前だし、住宅エリアは本当に静か。そのため人に会うと自然と嬉しい気持ちになってきます。

東京だと人を押しのけて自分の居場所を確保しないといけない時も頻繁にあるので、このカナダの感覚はとても心地が良かったです。

トロントVSバンクーバー⑥物価

同じカナダなのであまり大差はありませんが

バンクーバーの方が給料や家賃、その他物価が少しだけ高めの傾向です。

ちなににトロントのあるオンタリオ州の最低賃金が15ドルなのに対し、バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州の最低賃金は15.65ドル。少し高めにもらえます。

またインターンに関する法律も少し異なり、バンクーバーでは無給インターンは違法とされておりすべて有給インターンとなっています。

対するトロントは無給インターンも合法です。そのためタダ働きということもザラにあります。

これだけ聞くとバンクーバーの方が良さそうに感じますが一概にそうとも言えないのが難しいところ。

バンクーバーは有給インターンという縛りがあるせいで、企業側が学生に採用を出すハードルが非常に高いというデメリットがあります。

また企業の数はバンクーバーよりもトロントの方が多いです。トロントはニューヨークから近いのもあり、グローバル企業の拠点も多いです。

就業体験の得やすさだったら圧倒的にトロントです。

ちなみにもし海外インターンでお悩みでしたらシンガポールインターンがおすすめです。

シンガポールには日系企業も多いため、日本人学生を有給で積極的に雇ってくれる企業も多いです。ご案内はこちらのサイトから↓

トロントVSバンクーバー⑦人種

トロントは人種が非常に多様です。アジア系の移民もいれば、スペイン語圏や東欧からの移民、ギリシャ系など本当に様々。その人種の多さから「小さな地球」とも呼ばれています。

純粋なカナダ人はトロントの全人口の半分を割っています。住んでいた体感としては中国系とメキシコ系、スパニッシュ系が本当多かったです。

人種が多様だと、常識を押し付け合うのがバカバカしくなりお互いを尊重しやすくなるのが良いところなのではと思います。

トロントに住んでいても出会う人がどこの国の人かは未知数です。

一方のバンクーバーはアジア人がマジョリティ。地理的にヨーロッパから遠く、アジアに近い(それでも遠い)のが大きいのでしょう。アジア系の比率は42%です。日本人も結構います。

ちなみに純粋なカナダ人って定義が難しいですよね。もともと新大陸として「発見」されたのがカナダの始まり。そのため今カナダ人を名乗る人も昔に遡るとヨーロッパなどにルーツを持っている人がほとんどです。

純粋な先住民という観点からみるとカナダ全人口のわずか4%ほど。

番外編①:なぜ留学エージェントはバンクーバーを勧めるのか

大体留学エージェントでカナダ留学を希望するとバンクーバーの学校を紹介される方が多いのではないでしょうか。

都市としてはトロントの方が大きいことを考えるとこれは少し不思議な状況です。

この種明かしをすると、元も子もない話ですが日本の留学エージェントはバンクーバーに提携校を持ちやすい傾向があるから。これが理由です。

やはり距離的に近く、直行便も取りやすく、現地に住んでいる日本人も多いバンクーバーの方が日本からしたら提携しやすいんですよね。時差が少ないのも大きいです。

そのため大体の留学エージェントさんはバンクーバーに強いコネを持っています。逆にトロントは提携関係が希薄になりがちなのです。

だから普通にカウンセリングに行くとバンクーバーをおすすめされる可能性が高いです。

でもせっかくの留学なので、留学エージェントの都合ではなく自分の好きな街をしっかりと選んで決めてくださいね。一口に留学といっても、滞在する都市によって得られる経験は千差万別です。

番外編②:モントリオール留学ってどうなの

モントリオール留学ってきいたことありますか?おそらく少しニッチな領域でしょう。

しかしモントリオールは本来カナダ2番目の大都市。留学先としても大変おすすめです。

なぜあまり主流じゃないかというとこれも先ほどの話と同じで、留学エージェントでモントリオールにまでコネを持っているところは極めて少ないからです。

トロントよりもさらに東に位置するため日本からの直行便が出ておらず、留学エージェントの提携が難しいのがモントリオール。

裏を返せばアジア人がほとんどおらず、白人がマジョリティで異国感満載のエリアということです。

モントリオールは北米のパリとも呼ばれており公用語はフランス語。カナダの一部なので英語も当たり前のように全員話せるバイリンガルな都市です(ちなみにさらに東のケベックシティまでいくとフランス語しか話せない人も現れます)

語学留学としてモントリオールで英語を学ぶことも全然問題ないです。そして何より、建物がヨーロッパ式のものが多く本当にきれいです。

懸念点としてはトロントよりもさらに冬が寒いところ。モントリオールなら-30℃いくこともあります。

その一方で雪の銀世界で覆われた北米のパリで過ごす冬も、ロマンチックなものとなるでしょう。

まとめ

今回の記事ではトロントとバンクーバーを比較してきました。私がトロントに住んでいたこともあり、トロント贔屓になってしまったところもあるでしょうが参考になればと思います。ちなみにモントリオール留学が一番やってみたいなと個人的に思ってますw

ではでは

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