この記事を読んでいるあなたはきっと大学3年生でこれから就活を始める人、もしくは面接をする中で心が折れそうになりつつ、それでも頑張る大学4年生でしょう。
ところで皆さん就職活動は好きですか?楽しいですか?
おそらく好きで就職活動をしている人はいないでしょう。
もちろん就活をやっていく中で知見が広がり楽しい場面もありますし、内定が出ると本当に嬉しい気持ちになります。
しかし自分が選考の篩にかけられて裁きを受けて気持ちいいと感じる人はいないでしょうし、基本的には「就活つらい…」「うわっ、ESこんなに書くのめんどくさい…」と思いつつ、自分にハッパをかけて頑張る人が大半だと思います。
特に日本の新卒一括採用は世界から見ても稀な方式で、人によっては「あほくさい」「くだらない」「茶番じゃん…」「ばかばかしい」「しょうもない」と感じてしまっても無理はありません。
今回の記事では、就活に対してネガティブ気持ちを持ってしまう原因を詳しく解明してその具体的な解決方法まで一緒に考えてきます。
今就活で頑張っている皆さんのお力に添えられましたら幸いです。
日本の就活がきしょい、あほくさいと感じてしまう理由7選
まずは就職活動がめんどくさく感じてしまう理由について考察していきます。
企業ごとに個別の志望動機とESの提出が必要
一般的に就職活動で受ける企業数は30社ほど。人によっては100社近くエントリーする人もいます。
しかしその中で第一志望になり得るような企業は10社に満たないでしょう。
なのにも関わらず30社ほどのESを用意しなければなりません。
正直企業一つ一つに個別の志望動機なんてあるわけがありません。
これは海外の就活と比べても極めて特殊です。
一般的に海外ではレジュメと呼ばれる自分の履歴書を1種類だけ用意して、それをたくさんの企業に配るだけでエントリーが完了します。
また日本の就活イベントでも留学生や海外経験のある学生を対象にしたキャリアフォーラムではレジュメのみでのエントリーが認められています。
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純日本人だけエントリーの工数が無駄に多く、そのうえ高倍率の面接を通る必要があり理不尽な感じがします。
倍率が高すぎて全然面接が通らない
2つ目がこれです。
マジで就活の倍率ってどこの企業も高いですよね。
100倍はザラで人気の総合商社は500倍、さらに採用人数が少ない外資系投資銀行などだと1000倍近くにも倍率が登ります。
100人が行列を作って面接を受けて、そのうちの99人が惨めな思いを味わって帰ってくる。
これが就活です。
受ける企業の難易度を分散させることはもちろん大事ですが、それでも10社受けて1つ内定出たらかなり良い方です。
ちなみに東京大学の倍率は3倍。
僕の一橋の友達は「受験に比べて就活は受かる気が全然してこない…」と言ってました。
実際世間的に就活貴族と呼ばれる私の母校一橋大学ですら、就活上手くいかない人はゴロゴロいます。
恐ろしい世界です。
話す内容を取り繕いすぎて茶番みたい
これもあるあるです。
あなたが自ら高い目標を掲げてチームを巻き込みつつ努力をした経験について語ってください。
大学生活で体育会や留学をしてきた学生は多少語れるかもしれませんが、大半の学生は1年の時にサークルをして2年はバイト、3年はゼミ活動、みたいな感じで過ごしているかと思います。
その中で主体的に努力をした人は立派ですが、そうでない人がマジョリティでしょう。
特にコロナ禍で活動を制限された中、面接で語れるような経験を持てたかはぶっちゃけ運要素も絡みます。
それでも何か実績をひねり出して語らないと先に進めない。
その結果スタバの売上を10%向上させたり、文化祭の誘導人数を1.5倍にしてしまう化け物就活生が量産されてしまうのです。
企業と学生の力関係がはっきりとしているため、率直な意見が言いにくい
新卒採用の場において企業はお金を払って雇ってくださる神様で、学生はバリューがナメクジ以下のクソ雑魚のゴミくずです。人権はありません。
そんな学生を雇ってくれる企業様には靴でも舐めないといけませんね。
こんな状況なので、基本的に学生側は相手を持ち上げて従順に従う必要があります。
今まで民主主義の下で平等に教育を受けてきた学生にとって、この感覚は違和感もあることでしょう。
しかしこれこそが社会に出る、ということなのかもしれません。
基本的に社会に出たら自分と対等の立場の人はいません。社会人として人と会うと、ほとんどの場合どちらかがギブ側でもう片方がテイク側なのです。
テイク側は何かを貰う以上、相手に対して主導権を握ることはできないのです。
それが嫌なら社会に出て出世するなり起業するなりで早くギブ側に回るように努力をするしかありません。
不採用の理由が分からない
面接が不合格だった場合、その理由を学生が知ることはありません。
無機質にお祈りメールが送られてくるのみです。
そのメールを受け取ったらたとえ選考の場で力を出し切れなかったとしても、もう挽回する機会も与えられません。
第一志望の企業に落ちたときなど本当にショックですよね。
理由が分からないと今後も同じポイントで躓いてしまう恐れもあり、改善もできません。
一生懸命志望動機や自己PRを用意して挑んだ面接の結果が1通のテンプレメールというのは不誠実な感じもしてしまいます。
理由をいいにくい企業側の気持ちもわかるので難しいところですが
チームでの経験をやたらと聞いてくる
これは日本の就活特有のやつです。
やたらと日本企業ってチームワークを聞いてきますよね。
欧米などの個人主義の国ではあまり聞かれないので不思議な感じがします。
極端な話チームでの成果は組織にぶら下がって秩序を乱さなければ誰でも出せます。
個人でも成果を出し続けることが一番難しい事です。
個人で結果を出せる人々が集まって組織を作りチームワークを発揮すれば、その組織は最強のチームになるでしょう。
なので個人の力とチームプレイ、どちらも大事です。
しかし個人の成果を過小評価してチームプレイばかりを聞いてくる日系企業も結構な数で存在するのが事実です。
なんか傷つく
それぞれの企業に応募するときは、その会社で自己実現をして活躍する自分の姿を鮮明に思い浮かべてESを書いて応募します。
そして選考が進む中で、ある時その未来の形が消えて見えなくなる瞬間がきます。
自分が思い描いていた未来が幻だったと悟るとき。
その虚無感は計り知れません。
日本の就活がめんとくなってしまった時の対処法4選
就活は時間も取られるし、選考は辛いし、未来は不明確。
途中で投げ出したくなる時もあるでしょう。
そんなときの対処方法をここからは解説していきます。
スキルを付けて起業する
今の時代は就活をしなくてもお金を稼いで生きている人はたくさんいます。
プログラミングのスキルを身に付けて受託をするのでもいいし、YouTubeをするのでもいい。ブログでアフィリエイトで稼ぐのでもいいし、せどりなどのビジネスもあります。
これらの勉強をしっかりとして、独立や起業を目指すのも一つの手です。
ただ、継続してそれなりの額を稼ぎ続ける難易度は就活以上だという前提はしっかりと持った上で、それでもこっちの方が向いていると感じた人だけ頑張ってください。
ベンチャーなどの新興企業を受ける
これは結構再現性高くておすすめです。
ベンチャー企業は倍率が大手ほど高くない上に、古くからの日本企業にある変なしきたりも少なくフランクです。
そのため働く意欲はあるけど就活は気が進まないという人にはベンチャー企業をおすすめします。
若手の裁量も大きい場合が多くてビジネス戦闘力も身に付きます。
ただクソベンチャーには入らないように気を付けてくださいね。
クソベンチャーとは「社長の人望が無い、離職率が高い、スキルが身に付かない、人脈が広がらない」あたりに該当する企業です。
大学院に進む
就活が行き詰った場合は大学院に進むのも一つの手です。
研究を深めて学問の道で生きていくこともできるし、学歴ロンダもできる。さらに院卒の方が初任給等の待遇も良い。
キャリアの開始は2年遅れますがメリットもたくさんあります。
自分を見つめ直すきっかけにもなるでしょう。
逃げない
就活が上手くいかなくて悩んでいるなら、就活をより一層頑張ることが一番の問題解決だったりします。
就活は確かにくだらないと感じる点やしょうもないと思ってしまうところ、あほくさいところもあります。
それでも目を背けて解決できる問題でないのは確かです。
日本の新卒一括採用は独特ですが、そのおかげで日本の大卒の就業率は世界でもトップクラスという大きなメリットもあるのです。
だから焦らないでいいし、自分のペースでいい。
茶番かもしれないですが、最後まで向き合ってみてはいかがですか?
おわりに
以上、私自身が思う就活に対しての意見を好き勝手に書かせていただきました。
就活をやっていると誰だってしんどい時はあります。
最初から上手くいく人なんていません。
また、就活のシステム自体に疑問を持ってしまうことだってあるでしょう。
それでも乗り越えた先に新しい景色が待っていることも事実なのです。
初内定を貰えた時の喜びはこの先もきっと覚えていることでしょう。
大丈夫です、きっと未来は明るい。あなたがそう信じて前に進む限り。
また小さな一歩を共に刻みませんか。